皮膚のできもの・しこりBoil
皮膚や皮下組織にできる「できもの・しこり」を総称して「腫瘍」といいます。腫瘍には、悪性腫瘍と良性腫瘍があり、出血したり周囲との境界が不鮮明な場合(まわりの組織を巻き込んで増殖するもの)の多くは、がんなどに代表される悪性腫瘍に分類されます。
対して良性腫瘍は、転移を伴わず境界線が滑らかである(周囲の組織を巻き込まない)ため経過観察となることも珍しくありません。良性腫瘍のうち、粉瘤(アテローム)は、皮膚の表面から触れることができ、見た目はもちろん、時に臭いを発したり、炎症を起こして腫れや痛みを感じることがあります。
粉瘤(アテローム)
何らかの原因により皮膚の下に袋のようなものができ、そこへ本来自然に剥がれ落ちる角質(垢)や皮脂などの老廃物が溜まり、ドーム状に盛り上がるものです。主に、顔や背中、耳のうしろにできやすく、時間とともに蓄積される老廃物によって少しずつ大きくなっていきます。また、圧迫すると臭いを発するドロドロした塊が出てくることがあります。